目次
② 界面活性剤って?
・界面活性剤は洗剤そのもの!
・界面活性剤の4つの性質
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② 界面活性剤って?
次の洗剤の成分表示を見てください。粉末洗剤の主成分は「界面活性剤(22%」、液体洗剤の主成分は「界面活性剤(61%」となっています。
この「界面活性剤」とは何なのでしょうか。
界面活性剤とは、分子内に水になじみやすい部分(親水基)と油になじみやすい部分(親油基)とがある物質の総称です。
この界面活性剤の親油基の部分が汚れと結びつき、親水基の部分が水と結びつくことにより、汚れを衣類から化学的に引きはがして、水の中に取り出すことができます。ですから、界面活性剤は洗剤そのものと言えます。
1 浸透作用
ウールに水をたらしても左の写真のように繊維の中に水が入っていきません。ところが、水に界面活性剤を加えると、繊維の中に水が入っていきます。
2 乳化作用
水に油を混ぜると左の写真のように分離してしまいます。これに界面活性剤を加えると、油は界面活性剤の分子にとりかこまれ、水中に散らばって水と混じりあった状態になります。
3 分散作用
粉状のススを水に入れると左の写真のように表面に浮かんでしまいます。これに界面活性剤を加えると、ススの粒子が界面活性剤の分子にとりかこまれて、水中に散らばります。
4 再付着防止作用
水面にススが浮かんだ状態のところに布を入れると、左の写真のように布にススが付いてしまいます。これに界面活性剤を加えると、布を入れても布にススは付きにくくなります。
※図・写真は、日本石鹸洗剤工業会HPより引用いたしました。